通過はなぜするのか

公共交通機関、主に鉄道やバスなどでは走行ルートに存在する、駅や停留所を通過することがある。今回はこの通過の種類を見ていく。

1.速達性を確保するために通過する
通過と聞かれて、頭の中で最初に思いつくのは文章で表せなくてもこのパターンだと思う。だいたいの電車は速達性を保つために利用客が見込めない駅を通過する。例を挙げればたくさんある。これは説明するほどではないだろう。
単に速達性確保か、ダイヤを組むのが楽になるからか分からないが、東海道新幹線のぞみ号が静岡駅に停車しないのには、数十年前から自治体と国鉄、JRが対立を続けている。

2.乗客を分散するため
これは、混雑の激しい都会でしか見られないが、乗客を中心分散するためにやっていることだ。最近流りの「座って通勤」の代表例であるライナー列車を見れば分かりやすい。

東海道線のホームライナーは、小田原を出ると平塚、茅ヶ崎、辻堂、藤沢、大船までとまる。ここまでは特別快速のような停車駅だが、ここから東京方面は、
品川まで止まらない。新宿までなら渋谷まで止まらない。つまり、横浜には停車しない。(東海道貨物線を通過するのでそもそも横浜には寄らないが。)
これは、よくできてる。もし横浜に停車するとなれば当然、横浜駅最寄りに住んでる通勤客もライナーに乗って座って通勤したいはずだ。しかし、横浜から東京までで、たくさん乗客が乗ってくるとすると住宅地を多く抱えてる大船から小田原の乗客は東京までの予約が取れなくなってしまうため、あえて横浜に止まってないのだ。他のライナーもそうだ。最近誕生した京王ライナーも調布通過、通勤・観光とともに需要があるロマンスカーも一日中、代々木上原や下北沢に停車する便は存在しない。ここで乗客を拾おうとすると、それより遠くから乗り降りする乗客は確実にこのライナーに乗れなくなる。ライナー列車の前面展望のコメントを見てると、主要駅を通過する際、「遅い」「意味あるの?」などのコメントが見受けられるが、ライナーは速達なんてどうでもいいのだ。

△ この運行方法が取られてるのは、朝夕時間帯だけではない
実は、この分散法は日中も用いられてる。それは、京浜東北線である。京浜東北線は日中の電車は平日・土休日問わず「都心は全電車快速運転」と言う面白い運行方法を実施してる。停車駅は、
大宮から田端まで各駅ー上野ー秋葉原ー神田ー東京ー浜松町ー田町ー品川から終点まで各駅
ということだ。快速運転が始まり、年々停車駅が増えており、快速の意味があるのかと言われてるが、この運行はこれからもやっていくべきだと私は思う。
2015年上野東京ラインが開業した。これにより、前々より湘南新宿ラインのみ副都心経由で東海道線と東北線の直通は実施されてたが、ついに品川・東京・上野の都心経由で直通が可能になり、新幹線停車駅であり東海道線、山手線、京浜東北線、東北線を巻きこんで、この原因で一日中ホームが混み合ってた駅のホームも少しは混雑が緩和されただろう。話がそれでしまったが、一般的に特急を除きいた電車で、停車駅を見ると

品川ー新橋ー東京ー上野ー尾久ー赤羽
常磐線なら
品川ー新橋ー東京ー上野ー日暮里となる。

ここで気になるところがある。

なぜ、新橋と日暮里に京浜東北線の快速は停車しないの?

これは非常に疑わしい事実だ。しかしこれも乗客分散をするうえで役に立っている。新橋や日暮里で山手線京浜東北線と東海道線、常磐線を乗り換えできれば便利だろう。しかし、これをすると大変混んでしまう。これを避けるために新橋と日暮里を通過するのはいい案であると思う。

【最後に】これから、京浜東北線の快速運転はどうなるのか
京浜東北線の快速は停車駅が年々増えていると先ほど述べたが、最終的には日暮里と新橋のみ通過という可能性もある。

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